2015年2月23日月曜日

初めての確定申告 その4 〜青色申告のメリット・デメリット〜

青色申告には、特別控除以外にもたくさんのメリットがあります。 

【メリット
・赤字の場合、3年間繰り越すことが可能
赤字を確定申告で損失申告することで、向こう3年以内に出る所得から差し引くことができます。 
(赤字のときは、申告書第4表の提出が必要になります。) 

・家族への給与が全額必要経費になる
(事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」という書類を管轄の税務署へ提出が必要です。) 
事業主の家族を従業員として雇用する場合、その給与を必要経費として課税所得から差し引くことができます。 
これを「専従者給与」といい、専従者には、同居または生計を一にしている15歳以上の配偶者や親、祖父母、子供などが含まれます。 
私も今年中に収入を安定させて、来年度から奥さんに専従者として働いてもらえるようにしたいと思っています。 
※白色申告の場合は、配偶者は86万円、その他の親族は一人につき50万円に限り課税所得から差し引くことができます。 

・30万円未満の減価償却資産を一括経費にできる
パソコンやソフトウェアといった減価償却資産を取得した際、通常は耐用年数に応じて数年間かけて経費化されていきます。しかし、青色申告者が30万円未満の減価償却資産を取得した場合、取得した事業年度において全額を経費とし、課税所得から差し引くことができます。 
※白色申告の場合には、10万円未満の減価償却資産を取得した場合にしか、一括で経費とすることができません。 

もちろんデメリットもあります。 
【デメリット】  
・「損益計算書」「貸借対照表」を決算書として提出する必要がある
これらの書類を作るには、複式簿記の知識がないと作ることができません。 
この複式簿記、少し勉強したら得られる知識ではなく、会計士に依頼しないと無理なレベルです。もちろん私もそんな知識持っていません。(・_・; 
一昔前の個人事業主なら、会計士に依頼できなければ白色申告を選ぶしかなかったと思いますが、今は便利なソフトがたくさんあります。 
以前にも「クラウド会計ソフト freee」で投稿したように私の場合、日頃の会計処理を「freee」というクラウド会計ソフトを利用して行なっています。このソフトの素晴らしいところは、日々の経費や売上を登録していれば、複式簿記の知識がなくても青色申告に必要な「損益計算書」「貸借対照表」を同時に作ってくれていることです。 
(ちなみに固定資産についても必要項目を一度「固定資産台帳」に記入してしまえば、あとはその年に減価償却できる金額を自動で試算してくれます。) 

・帳簿や受け取った請求書・領収書などを5年間または7年間保存する義務がある


以上が青色申告の主なメリット・デメリットです。 
比較表にまとめるとこんな感じです。

白色申告と青色申告の違い

参考になったでしょうか? 

下記のHPを参考にさせていただきました。
より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。 
inQup

次回は「freeeを使った確定申告書の作成」について報告したいと思います。 


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2015年2月16日月曜日

初めての確定申告 その3 〜白色申告と青色申告の違いってなに?〜

確定申告が始まりましたねー。みなさん準備はできていますか?
私は9割方できあがりました。
受付期間は、2月16日(月)〜3月16日(月)となっています。

今回は「白色申告と青色申告の違い」について書いています。
確定申告の種類には「白色申告」と「青色申告」があります。

[白色申告]
青色申告で提出しない全ての個人事業主が提出する申告書です。
[申告書B + 収支内訳書]を提出すればOKです。特別控除はありません。
・申告書B: 『収入(売上)− 必要経費 − 各種控除 = 所得』で課税される所得を計算して記入。
・収支内訳書: 収入(売上)や必要経費、また売上先や仕入れ先の詳細を記した書類

[青色申告]
[ 申告書B + 青色申告決算書(「損益計算書」「貸借対照表」)]の提出が必要です。
(青色申告をするには事前に「所得税の青色申告承認申請書」を管轄の税務署に提出する必要があります。)
なんといっても青色申告最大のメリットは、特別控除が受けられることです。
特別控除額は10万円と65万円に分けられます。
・特別控除10万円:記帳が簡易簿記・決算書一部未記入でも可
・特別控除65万円:記帳が複式簿記・決算書原則全て記入

比較表にまとめるとこんな感じです。

白色申告と青色申告の違い

せっかく青色申告をするのであれば、特別控除65万円にしないとあまり意味がないと思います。
私も特別控除65万円で申告を行う予定です。

青色申告には、まだまだ節税するための魅力的なメリットがたくさんあります。もちろんデメリットもありますが…。 
せっかく個人事業主として仕事をしているのですから、できる節税をしっかり活用しないと損ですよね。

次回は、「青色申告のメリット・デメリット」について詳しく説明したいと思います。


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2015年2月9日月曜日

初めての確定申告 その2 〜源泉徴収ってなに?〜

確定申告期間が近づいてきましたねー。みなさん準備は進んでいますか? 
今年の受付期間は、2月16日(月)〜3月16日(月)までです。 

今回は「源泉徴収」について書いています。 
そもそも「源泉」ってどういう意味でしょうか?
税金の関わる意味での「源泉」というのは所得の発生する場所という意味になるそうです。
一般的な意味である、水がわき出るもと。みなもと。を考えると納得できますよね。 
つまり「源泉徴収」とは、所得が発生する場所(会社側)で、税金を徴収することを意味します。 
このことを理解できると収入(売上)から税金が引かれる流れが理解しやすいと思います。 

会社員の方は「平成◯◯年分 給与所得の源泉徴収票」を見て確認してみましょう。

給与所得の源泉徴収票

①支払金額:一般に年収と呼ばれるもの。 
②給与所得控除後の金額:支払金額から給与所得控除額を引いた金額。(年収によって引かれる額が変わります。) 
③所得控除の額の合計額:前回記載した各種控除の項目一覧で当てはまるものを引いた額。所得のこと。 
④源泉徴収税額:③所得に対してかかる税額、所得税のこと。(所得によって引かれる額が変わります。) 

もっと詳しく知りたい方は、こちらのブログが分かりやすく参考になります。 

個人事業主の場合も、企業から報酬を受け取る際「源泉徴収税」を引かれた金額を受け取ります。 
100万円以下の場合[源泉徴収税額 = 請求金額(消費税抜き) × 10.21%
・例(請求金額が10万円の場合)
 源泉徴収税額:10,210円(10万円 × 10.21%)
 受け取り額:97,790円[(100,000円 ー 10,210円)+ 8,000円(請求額の消費税)]

■100万円を超える場合[源泉徴収税額 =(請求金額(消費税抜き)– 100万円)× 20.42% + 102,100円
・例(請求金額が200万円の場合)
 源泉徴収税額:(200万 ー 100万円)× 20.42% + 102,100円 = 306,300円
 受け取り額:1,853,700円[(2,000,000円 ー 306,300円)+ 160,000円(請求額の消費税)] 

私たち個人事業主が確定申告をすることによって得られる最大のメリットは、企業から先に支払われている所得税(源泉徴収税)を取り戻せることです。 
私のような、フリーランス1年目の新人は、まだまだ売上げが少なく安定していない方が多いと思います。売上げの約10%が返って来る、来ないで全然話が変わってきますよね。 
ただし、確定申告の種類によって控除できる金額に違いがあります。 
控除額が大きくなれば所得額は小さくなる → 引かれる所得税が少なくなる → 源泉徴収で払いすぎていた所得税が還付金として返ってくる 
大まかに言えばこんな流れです。

簡単な例で説明すると
(例)収入500万円 − 経費200万円 − 各種控除200万円
   = 所得100万円 ← これにかかる所得税10万円 
   源泉徴収された所得税50万円 − 実際の所得税10万円 = 還付金40万円 
   みたいなイメージです。(あくまで簡略化したイメージ) 

次回はこのあたり、確定申告の種類「白色申告と青色申告の違い」について詳しく説明したいと思います。 

どちらにもメリットとデメリットがあるので、個人事業主なった方がどちらにするか迷うことの1つです。 


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2015年2月4日水曜日

初めての確定申告 その1 〜確定申告って結局なに?〜

去年から個人事業主となった私は、今年初めて確定申告をすることになりました。 
私もそうでしたが「確定申告はややこしい。」という先入観がある方のために、まずは確定申告の概略を説明したいと思います。 

確定申告を一言でいうと 
一年間の所得を確定させて所得税の払いすぎ、払わなさすぎを精算する作業のことです。
所得とは、収入から必要経費や各種控除を引いた金額のことを言います。
式で表すと『所得 = 収入(売上)− 必要経費 − 各種控除(下記参照) 』

各種控除の項目一覧
・基礎控除
・社会保険料控除
・青色申告特別控除 
・医療費控除
・地震保険料控除 
・寄付金控除 
・障害者控除 
・寡婦(寡夫)控除 
・勤労学生控除 
・配偶者控除 
・配偶者特別控除 
・扶養控除 
・雑損控除 
・小規模企業共済等掛金控除 

会社員の方は、会社が行なってくれる年末調整が確定申告の代わりになります。
多くの方は、少しお金が返ってきたりしたと思います。あれは還付金といって会社から引かれていた税金が少し多かったのでその分を返金しますよ。と国から戻ってきたものです。

個人事業主の場合は、この1年間で収入から必要経費や各種控除を引いた所得はいくらでした。ということを税務署に申告し、所得税の払いすぎ、払わなさすぎを精算します。
これが確定申告というものです。何となく確定申告がどういうものか分かっていただけたでしょうか?

では次回は、分かってそうで分かっていない「源泉徴収」について説明したいと思います。 


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